2008年11月03日
医者と患者のギャップ
日常の診療で、医療サイドと患者さんのギャップがまだまだあるなということを感じる事があります。「医者に遠慮して聞けない。」「医者を信用していない。」
医者の側からすれば十分に説明しているつもりでも、患者の理解を十分に得られていないということだと思います。
例えば、「この病院へ行って、薬をもらって飲み始めたが、効果がないので、やめてしまった。」という話はよく効きますが、「先生に申し訳ないので、黙ってやめた。」
「もともと、先生を信用していないところに薬が効かないものだから、かってにやめてしまった」。
「友達に聞いたら、こっちの医者の方が良いといわれたので、かかりつけ医を変えた。」
など。
医者の方の事情
1.できるだけ一人一人の患者に時間をかけて診たい。そのために予約制などを取り入れているが、逆に言わなければいけないことを伝えることが気になって、患者の訴えを聞くことが疎かになっている。一方的にしゃべってしまっている。
2.薬を出したら、当然飲んでくれるものと思い込んでいる。
何もいわれないと、薬が効いているものと思い込んでしまう。薬が効かなかった時には、ちゃんと知らせてくれるように話ができていない。
3.第3者の意見(セカンドオピニオン)が聞きたい患者には、情報提供をすることをきちんと伝えられていない。
インフォームドコンセント
インフォームドコンセントという言葉はずいぶん有名になりました。
「患者の理解できる方法や言葉で、十分な説明の後に行われる医療サイドと患者の合意」と説明されています。
患者さんには、「知る権利」と「知りたくないことを知らずにいる権利」があり、たとえばがんの告知など難しい問題もあります。
いずれにせよ、従来は、医者から与えられた診断、治療を授かる形であったが、今後はインフォームドコンセントを受けた患者が、医療サイドとともに、進んでいくという形になっていきます。
セカンドオピニオン
セカンドオピニオンとは、自分の受けている医療を他の医療機関などに評価されるシステムのことです。つまり従来は、医者と患者の間で閉鎖的に行われていた治療を公にするということなのです。
この、システムの目指すものは、医療の質の向上であり、第3者の客観的評価にも耐えうる良質の医療の提供を目指しています。
アメリカでは既に診療報酬にも組み込まれ、制度として定着していますが、日本では、まだまだ、消極的な医療機関も多いのが現状です。
日本では言葉だけが一人歩きしている傾向があります。
医療の質の向上が目的ですから、現在受けている医療をただ評価してもらうだけでなく、かかっている医療機関と評価してもらう医療機関が一緒に病気について検討する、そういう制度になれば良いと思っています。